こんなことあるか(2)

そんなことの疑念もあるから、次の日の試験結果についても気になって仕方のないBである。
そしてまたしても疑問の結果の局面になった。
確かに違う値が出ると想定していたのだが、Aが実行した結果ではまったく問題がなかったというのである。ログをみると確かにそうである。しかしそんなはずもないのに。
ただこのときは実行結果のログをダウンロードは行わなかったのである。
(この実行結果は何も証拠を残さずに書き換えることも可能なものなのである。はじめそのことを聞いたときは耳を疑ったほどだが、単なるファイルのようで、編集により書き換えができる。改ざんが出来ることなのである。)
したがって、今回は証拠となるものはなかったのであるが、どうも釈然としないのである。
まあ試験結果がこれだけなら、それ以上に疑念をする余地もないのであるが、実はそんな簡単なことではないのである。試験結果の妥当性を見るにはそれだけではなく、データベースの更新結果が正しいことも確認することになっているのである。
そして、その内容取得リスト出力をBが実施することになり、それを実行して、結果を確認するとちょっと異常がある。
ただいろいろのケースをまとめて実行しているために、いろいろ確認しているうちにまぎれてしまったところもあり、問題がはっきりしなくなってしまった。

これで終わらないのである。
それらの結果を検証用に提出する訳で、提出した結果を別の部署で検証するのである。
そこで結果の矛盾が見つかったら、どうなるのか。
そして一週間が過ぎたころに、どうもそんな事態になっているようなのである。別の作業が週末までに終わらずに土曜休出となったBであるが、同じ日に出勤して何かやっているリーダーから時々質問が来たりする。記憶があいまいでうまく答えられなかったりであるが、どうもその例の処理の試験結果のことに関することのようである。試験のやり直しをしているようなのである。どうしてだろうか?Bの心は不安に揺れるのである。
Bは予定していた作業が終了すると早めの退勤をすることになった。
聞かれることにまともに答えられなかったから、しょうがなく開放された感じもあり、そうでなければまだまだその再実行に付き合わされることになったかも知れないし、そうなると何か都合の悪い、つじつまの合わないことの追求の矛先が向かってくるような、妙な雲行きを感じていたのでもあった。