武蔵野線トンネルは自分を見つめる鏡

武蔵野線の東所沢辺りから先はトンネルが多く、外は見えないし、うるさいし、携帯の電波は通じないし、とても憂鬱ないやな区間だ。

そんな中、役立つことがある。座席の前に窓に向かって立つと、窓ガラスが鏡になって自分の姿、顔、が見える。
ときどきハッとする。陰気で暗い顔をしている。

それで、その鏡を見ながら顔作りをするのである。口の両端を上に持ち上げるように。
イットキだけではだめだが、続ければ頬の筋肉が強くなり、いい状態が身につくようになる気がする。

一種の矯正だね。
意外と鏡を見ないと自分のことはわかりにくいようだ。

続けようと思うのだが、なかなかなのだ。
まず、座れてしまうこと。
前の席が空いたのに、座らないでいるのも何かおかしい。それで座ってしまう。すると、人と向き合うから、あまり表情を派手にできない訳。

ガラスが寒気で曇っていることもある。
人が多くて、ガラスではないところに面する場合もある。