製鉄所見学は

はじめの一時間は説明会で、業績や取り組み、計画についてなどであった。
それからバスでアクアラインを通って君津へ。
現地でも簡単な説明があり、それから見学へ。
高炉と熱延の2箇所。
高炉は、そこを見渡せるところで眺める。そこだけはカメラ撮影の許されるところ。原材料のサンプルが置いてあった。鉄鉱石を固めた焼結なんとか、ペレット、コークス、とかがあった。
中も見れるのかと思ったが高炉についてはそれでおしまい。バスに乗って次へ。
次(と言っても2箇所なので最後のところ)は熱延工場。暑さがすごく、たくさん歩くのだそうだ。マットのような形になった真っ赤な鉄がローラの上を進んでいる。はじめはどのくらいの大きさだろうか。幅2メートルくらい、長さは10メートルくらいか(全然違っているかもしれない)、厚さは25センチだそうだ。
それが進むときに圧延ローラーの間を通り、延ばされていく、進むにつれて長くなっていく。それがひとつひとつ後ろから次々にやってくる。だからはじめはゆっくりだが、それが長くなったら、ゆっくりしていたら通過に時間がかかり後ろのものに追いつかれてしまうので、そんなことにはならないようになっているので、つまり、短いうちは進む速度はゆっくりだが、長くなるにつれて、スピードは速くなってくる。そして最後の方はかなり長くなっていて、水をかけられて冷やされながら、最後は丸い形の横になった壷のようなところに吸い込まれ、トイレットペーパーのような感じに巻き上げられて出来上がるのである。その巻き上がったものが横に引き出されると、ちょうどまた次の塊がそこへ飛び込んでくる、と言うように、うまくコントロールされているのだ。

こう言った場面は、映像では見たことがあるが、よく意味がわからなかった。今回、わかったような気がする。
暑さの意味も、はじめはその工場内を暑くしているのかと思ったがそうではなく、流れてくる鉄が熱いため、それが周りに放つ熱で工場内がものすごく暑くなるのである。見ている間に、ある間隔をおいて、真っ赤な鉄の巨大なマットがリニアモーターカーのようにスーっと流れていくのであるが、その合間の静かなときは暑さはそれほどでもないのが、次のが流れてきて真っ赤なのが近くになると、そこからの熱(輻射熱)で頬が熱くなるのを感じるのである。
そしてその伸ばされて(これが1000メートルにもなるというから驚き)、最後はくるくる巻になってひとつの塊りになってしまうのは、見ていてすごい豪快であり爽快でもある。