こんなことあるか

仕事上のことで不正ってあるものか。
事件と言うべきかわからないが仕事上での不正かな。
不正と言うと何かを誤魔化して利益を得ようとすることが普通だろう。
だが、そんな利益を得るためではなくても、結果としては利益のためなのかも知れないが、仕事上での誤魔化しとかあり得る訳で、犯罪となるのかどうかもわからない。
以下は、ある現場でのちらと見かけたような、確たるものでもないのだが、そこから思われるストーリーである。

半分錯覚かも知れないし、また半分のフィクションである。

ことの起こりは、たまたま同じ仕事を一緒にやっているときに、動作試験の結果が書き換えられているのではないかと疑問を持ったことからである。
Aが先にとりかかっていて、いろいろと難点が多く片付かない状況に、リーダーがBにも応援を命じたものである。
そして、問題の究明をしたりしながら二人は作業を進めていった。
その日はある程度まで解析ができたようで、あとは翌日にしようとなった。
ところが翌日はAが都合で午後からしか出れないと。
そして翌日、リーダーはAが居ないことに激怒。一方、作業を進めるためにBに作業継続を指示する。
Bは途中から参加したため詳細には知らないこともあるが、とにかく聞いていた情報をもとに作業を進めるのであった。

その作業状況からまた問題がいくつか見えてきていた。
昨日に解決したと思えるものとは違うものもあるようであった。
そして午後にはAが出勤し、その状況から問題の調査と作業継続を行ったのである。

そしていろいろ対応をして最終的に全体実行をして最終確認の段階まできた。
が、Bはなにか変な感じがしたのであった。
何かAの仕草が変なような気がしたのである。
定かではないが、今は結果の取得段階であって、何かを更新するものでもないはずなのに、どうも画面では何かを編集して書き込んだかのように見えたのである。
実際には試験結果を取得するためには、環境的なもの、jclとかを変更したりする必要はあるわけで、たぶんそのあたりの作業をしていたのかも知れないのだが、いやそうに違いないのであるのだが、なぜだかBにはそうでない何かの感じがして仕方ないのであった。
それは次のような伏線によるものであった。
実は前日の終了段階で試験結果のひとつであるログであるが、これを取得検証している段階でもこと。
実行はAが行い、Bは他の調査調整をしたりしていた。
そして実行が終わったと言うので、Bはとにかくその結果をPCに取り込むべくファイル転送処理でダウンロードしたのである。
一方Aは、その元の結果を確認していて、結果は問題ないとのことであった。
しかし、ダウンロードした結果をざっと見ていたBは、2番目と3番目のケースに想定外の結果が出ているのに気づき、それをAに尋ねた。
するとAは、「そんなことはない。結果はOKだよ。」と言う。
あれ!変だな。
そしてそんなことはないとログを一緒に確認したところ、たしかにログ上では正常の値が表示されている。

自席に戻り、先ほどダウンロードした結果ファイルをもう一度確かめてみる。
それには正常とはちょっと異なる値が表示されている。
これはどういうことだろう。
その辺りをAに尋ねてはみたものの、それは変だな、とかで、それ以上に突っ込みもしづらく、そのままになってしまったのである。

そのことが心のどこかに引っ掛かっているのかもしれない。
つまり、結果を書き換えているのではないか、との疑念。
まさか、と思うが。
それをしても得になるものでもない。
かえって問題にしてしまう恐れをはらんでいるものである。
しかし、しかし、だ。
その現場のリーダーの異常性からみると、ありのままに示していると、いくら丁寧に正確に対処しようとしても、それ以上にはねっ返りのことがいろいろあるのは目に見えているし、これまで、どれほどそれに苦しめられてきたことか、この取り掛かっている件にしても、簡単に振っておいて、問題が見えてきたり、進まなくなったりすると、もう責任がどこにあるのか関係なく罵倒するようなことになるのはわかり切っているのである。
結果に少しの想定外があったとしても、たいしたことではないだろうし、つまり、確認対象プログラムとは別のところでの結果が期待と違っているだけなので、というくらいに考えて、それは問題なかったかのように済まそうとしたのかもしれない。