東京マラソンは応援に

今回は参加申込は見送った。トレーニングはしてたつもりだが、鍛えるよりかだんだんに衰えていく感じだし、ついに昨年後半には異常が自覚され、心臓の不整脈もあることがわかった。脈拍の数も少ないし、ときたま抜けるから、大体45回くらいなのが、ひどいときは30くらいになってしまう。
そんな状態だし、ちょっと、マラソンの夢は実現しそうになくなっている。


それでも何か引かれるものがある。
前回も、せめて応援にでも行こうと思っていた。
去年は結局は行けなかった。多分、レースのスタート時間も早かったのではないかと思うが。今年は9時10分であった。それなら8時に出掛ければ間に合いそう。
とにかく一人で出ることにした。

何とかスタートには間に合ったが、しかし、道路脇は見物人でいっぱいで見れる場所がない。
反対側の方が少し人が少ないかと思い、遠回りして向かったが、さらに規制がかかっていたり、さらに遠回りで、走って走って、まるでマラソン選手みたいに、まだスタートもしていないのに、行けるところは人がいっぱいで、そのうち、スタートとなった。

人垣の後ろから様子をみた。どんどんやってくる。いつまでもいつまでも、どんどん、続いてくる。
およそ30分くらい続いたろう。
それから引き揚げようとしたが道路の反対側にいて、道路を渡れない。規制が解除されないのだ。やっと歩道橋で反対側に渡り、でもコース伝いに進み、新宿三丁目辺りまで行き、地下鉄に乗った。
そして次は銀座に。
銀座の数寄屋橋付近に出たところ、10時20分ころだったろうか、丁度ランナーが走ってきた。多分先頭あたりかと。
人の多いのはどこも同じだ。何とか人垣の後ろから様子がわかる程度だった。
それから銀座四丁目交差点辺り。その先に行くには地下通路を通らなければいけない。
まだ浅草の方に向かうのが徐々に多くなっていた辺りだが、そこから戻ってくるのを少し先で待つことにした。何とか沿道から道路の前列に場所を確保することができた。

待つこと、しばらくであった。たまに車椅子ランナーが通過した。そのうちにやっと先頭ランナーがやってきた。残念ながら、知っている人はいない。自分が知らないことなのだが。H選手が出ることを聞いていたが、いつまでも見れない。どうも途中でリタイヤしたらしい話が近くから聞えた。(しかし、翌日の新聞で10位に入っていたようだ。自分と周りの人の見逃しだな)
近くに声を出して応援する女性がいたりしたこともあり、恥ずかしいが、自分も声を出して応援してみた。手をたたき、ガンバレ、と声をかける。
はじめは間をおきながら少数のランナーが過ぎていたのが、だんだん数が多く、そして連なってくるようになってきた。
一部の者にだけ応援するのも変なので、とか思っていると、切りがないことになる。手をたたいていると、手が痛くなってくる、感覚がおかしくなってくる。
どんどん通過するランナーの数が多くなってくる。にぎやかになってくる。
やめどきが掴めない。

天気は雨になるとの予報で、折りたたみ傘を持っていたが、いっこうに降らず、それどころか薄日が差しそうな雰囲気になって、天気は外れだなとも思うような状況であった。
ところが、応援していうちに雲行きがあやしくなり、動きも早くなり、そして雨が降り始めた。傘が開き始めた。さらに強くなってきたので、自分も傘を開くことに。で、邪魔なので、その場所を抜けることに。

これがきっかけのようになって、応援の場所から抜けた。そして、先の方に歩いていき、歌舞伎座の横を入って、そばやで昼食にした。
それから築地の方に出て、丁度本願寺の正面入口辺りに出た。そこでまた眺め、応援したり。

それから、戻り方向に歩きながら、様子を見ながら、移動した。
それでも中々離れがたいというのか、ついつい沿道を歩いてしまう。銀座から京橋、八重洲、とやってきて、その先は電車駅からは離れてしまうので、やめて、日本橋から東京駅に向かい、返ってきた。
日本橋近くのコースの曲がる辺りはものすごい風が強くなっていた。
いつの間にか春嵐のような様子になっていたようで、武蔵野線なんかは遅れと運休が発生していた。

選手には参加していなかったのに、だいぶ歩いたし、たくさん走った。沿道で応援しているのにも脚が疲れる。
帰ってきて、くたくただ。足も痛みがある。

応援でこれだから、走ったら大変だな。そんなに走れないだろうけど。
ランナーの最後の方の人たちは、走っているようでも、歩いている人もいるし、歩いているのと変わらないような速さである。しかし、でも、だな、もうすでに30キロ以上も走ってきている人たちなんだなと思いなおした。
それだけ走るのはすごい、歩くだけでもすごいと思う。
自分でやってみればわかるのだが。
自分は20キロくらいまでしか走ったことがない。それからはだんだん距離が短くなって10㌔程度。今では2,3キロがいいところかもしれない。
でも気候は良くなってくるし、また走ることをやってみたいと思う。
体調も良くなれば、また希望も出てくるような気もする。
来年も無理だろうが、その次辺りには、また参加を夢みてみようと思う。
いい一日だった。
疲れた。おやすみ。